「甘いものは食べない方がいいですか?」
「グルテンフリーにすべきですか?」
「どのサプリメントが効きますか?」
栄養の仕事をしていると、よくこんな質問を受ける。
確かに個別に体質を分析し、
各自に合った方法を提案することも可能だ。
でも、もし今、大きな不調がないのであれば──
まずはこの5つを、試してみて欲しい。
自己流で難しいことに挑戦したり、
高価なサプリを導入する前に。
食の基本は、
驚くほどシンプルなところにある。
でも、それが本質なの。
1. 本物を食べる – Real food
食べ物は、できるだけ原形に近い形で摂るのが望ましい。
例えば肉なら、ミートボールやナゲットよりも、
シンプルなステーキや焼肉、しゃぶしゃぶの方が好ましい。
りんごも、ジャムやパイに加工されたものより、
新鮮なままの果実を食べる方がずっとヘルシー!
余計な添加物を控えることができ、
結果として摂取カロリーも自然に減るよ。
2. 丸ごと食べる – Whole food
魚は、可能であれば頭から尾まで丸ごと食べたい。
その方が、DHAやEPAといった良質な脂を効率よく摂取できる。
私は大根や人参、じゃがいもなどの根菜類も、皮ごと調理する。
皮には食物繊維やビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が多く含まれている。
3. 質にこだわる – Quality food
丸ごと食べるとなれば、農薬や添加物が気になる人もいるだろう。
その場合は、できる範囲で自然栽培や有機農法のものを選ぶのが理想。
全てをオーガニックにするのは現実的でないかもしれない。
その場合は、市販されている農薬除去用の野菜洗いなどを活用してみては?
貝殻など、口に入っても安心な天然素材が原料になっている商品もあるよ。
4. 旬を食べる – Seasonal food
旬の食材には、旬の栄養が詰まっている。
冬のキャベツやみかんはビタミンCが豊富で風邪予防に役立ち、
夏のきゅうりやスイカは水分補給に最適だ。
魚もまた、季節によって脂ののり方が変わる。
旬のものを食べるということは、
自然と体に必要なものを取り入れているということに等しい。
5. 色を食べる – Colorful food
茶色や白ばかりが並ぶ食卓は、栄養的にも偏りがちである。
カラフルな野菜や果物を取り入れることで、
リコピン・カロテノイド・フラボノイドといった
“色”に含まれる植物性栄養素(ファイトケミカル)を幅広く摂取できる。
色とりどりの食材を並べるという行為は、
見た目を楽しくするだけでなく、
栄養の多様性そのものにつながっている。
【妊活中・更年期前のあなたへ】
ホルモンバランスが大きく揺れる時期には、
「何を食べるか」よりも、「どう食べるか」が重要になることが多い。
- 代謝が落ちてきた。
- なんだか体が重い。
- 妊活がうまくいかない。
そのようなときこそ、一度“食べ方”を見直してみて。
面倒で難しい調理やストイックな制限をする前に、
まずは「体にやさしいものを、シンプルに、美しく食べる」ということを心がけて。
決して毎日でなくていいの。楽しみながら続けることが大事。
それが、すべてのベース。
整える力は、すでにあなたの中にあるから。